●電機メーカーのバイオプラ採用(1) (97~109ページ)
~日本電気(株):難燃性と植物度の両立、非可食原料化を目指し、
ポリ乳酸ベースとセルロースベースの2種類に本命を絞り込む~
1.はじめに 電気電子機器部品におけるバイオプラスチック採用状況と課題
【図1.電気電子部品におけるバイオプラスチック実用化競争イメージ】
【表1.米国UL規格の概要】
2.日本電気(株) 環境対策におけるバイオプラスチックの位置づけ
3.バイオプラスチック開発の経緯
4.本格採用に向けて取組んでいるバイオプラスチック
4-1.ニューサイクル
【表2.難燃ポリ乳酸複合材「ニューサイクル」の最新成果(2012年7月末)】
4-2.カルダノール付加セルロース樹脂
【表3.カルダノール付加セルロース樹脂の特性比較】
【図2.カルダノール付加セルロース樹脂の特性比較】
5.今後の展望
【表4.非食用の多糖類から高機能バイオプラスチックの開発】
【図3.日本電気(株)バイオプラスチックのベンチマーク】
《アプリケーションシリーズ》
●IT技術を利用した地震防災BCP支援システムの動向 (110~127ページ)
~急速に需要拡大する地震対策ソリューション~
1.市場動向
2.代表的な事業者のシステムサービス
2-1.鹿島建設(株):リアルタイム防災システム
(1)リアルタイム防災システムの概要
(2)リアルタイム防災システムの適用分野
2-2.白山工業(株):計測地震防災システム
(1)計測地震防災システムの概要
【図1.計測地震防災システム:VissQ】
(2)計測地震防災システムの特徴
①大きな揺れを到達前に知る
②建物の揺れをリアルタイムに把握
③長周期地震動対策
④被災直後の被災度判定支援
⑤データ活用
(3)計測地震防災システムの適用分野
2-3.清水建設(株):構造ヘルスモニタリングシステム
(1)構造ヘルスモニタリングシステムの概要と特徴
①オンライン型システム
【図2.構造ヘルスモニタリングシステム】
②オフライン型システム
(2)構造ヘルスモニタリングシステムの適用分野
2-4.大成建設(株):地震防災システム
(1)地震防災システムの概要と特徴
①地震防災システム「T-RESQ」、「T-RESQ F」
②地震風観測モニタリングシステム
【図3.地震風観測モニタリングシステム】
(2)地震防災システムの適用分野
2-5.(株)大林組:構造ヘルスモニタリングシステム
(1)構造ヘルスモニタリングシステムの概要
(2)システムの適用分野と特徴
【図4.構造ヘルスモニタリングシステム】
(3)センサー
2-6.(株)竹中工務店:竹中免震モニタリングシステム
(1)竹中免震モニタリングシステムの概要
(2)竹中免震モニタリングシステムの特徴と適用分野
【図5.竹中免震モニタリングシステム】
2-7.日本電気(株):地震対策ソリューション
(1)地震対策ソリューションの概要
①IT強震計センサー
②M2Mソリューション
【図6.日本電気(株)のM2Mソリューションの概念図】
(2)地震対策ソリューションの特徴
(3)地震対策ソリューションの適用分野
3.今後の課題
3-1.低コスト化
3-2.通信方式
3-3.システムの拡張と普及
《コラム》
●意外とサービス大国 (128~129ページ)
●●● トピックス ●●●
《無線モジュールシリーズ(3)》
●無線モジュール市場(Bluetooth)
~ひしめきあう競合規格の中、キーワードはセンサーネットワーク、省電力、小型化、長期間駆動~
Bluetoothは日常生活の中で身近に利用されており、当初の携帯電話やモバイル機器に限定された利用から、音楽を聞くポータブルプレイヤーなど、趣味性の高い分野での利用へ移り、パソコンの無線キーボード/マウスなど多岐に展開され、利用ユーザーにとって周辺機器のワイヤレス化のデファクト無線機器になっている。
また、動作電流を抑えボタン電池などの利用を可能にしたBLEも発表され、人体通信(BAN)等の極近距離無線通信分野への展開も具体的な動きが見られるようになってきた。
Bluetoothは近傍の通信距離を持つので(~30m:Class2)ワイヤード機器の代わりになる利用方法だけでなく、3G回線などを介して、インターネットなどに接続されることもある(センサーネットワークなどの利用には、センサー情報の取得とインターネット端末への橋渡しを行う)。
このセンサーネットワークは、近年注目を集めている「M2M」の中心となる仕組みで、Bluetoothが必ずしも圧倒的に先行しているわけではない。むしろ、後追いの感が否めないが、既存の近距離無線通信方式として定着しているBluetoothは、半導体チップの供給や既存のBluetooth搭載機器との互換性で有利である、と考えられる。
近年、近距離無線通信の規格が乱立し、かつ機能や用途を限定した専用化が進む中で、オールマイティなBluetoothの位置づけがやや不明確になっている部分もある。例えば通信速度が遅いため、レガシーなBluetoothは映像(動画)を同時に扱うことができない(Ver.3.xで改善)。その中で今までの“手軽さ”という特徴を生かして、低消費電力のBLEや携帯機器で使いやすい小型のBluetoothチップが提供され始めた。
既存のBluetooth1.x、2.xなどに加え、新たな展開を充実させているBluetoothだが、それぞれの領域に強力な競合規格が存在している。BLEにはANT、レガシーなBluetoothには、ZigBeeやZ-Waveなどがひしめき合う。それぞれが応用分野での優位性を発揮しつつあるのが現状である。
幾つかの不安定材料があるものの、豊富なプロファイルは製品化の際に極めて有効なツールとなることは間違いない。異なるメーカーの製品同士の互換性の確保や、開発期間の短縮に大きく寄与している。一方で、古いバージョンの機器の切り捨てにも繋がり、ユーザーは常にそのことを理解した上で製品選択を強いられる。しばしば、望んだ機能が利用できない機器を手にしてしまうなどの話も頻繁に聞こえてくる。これは既存ユーザーの重層化分に考慮していない現在の規格化がもたらした弊害ととることもできる。シンプルで、長年にわたって使用出来る規格と競合した場合、ユーザーの支持はどちらを選択するか、情勢を注視する必要があろう。
●●● 内容目次 ●●●
《単結晶シリーズ》